今回紹介する本はチャーリーズ・エリスさんの著書である「敗者のゲーム」です。
有名で人気のある本なので、ずっと読みたいと思っていましたが、図書館の貸し出し予約者が多く、最近ようやく借りて読むことができました。
タイトルの「敗者のゲーム」ですが、昔と違い、機関投資家の拡大と高度人材の集中、インターネットの普及などにより、投資で勝ち続けることは難しくなっており、その状況を著者は「敗者のゲーム」と呼んでいるようです。
本書はその「敗者のゲーム」を「勝者のゲーム」に変えるにはどうすればいいかが解説されています。
結論としては、インデックスファンドを買って所有し続け、経済成長を待つことが投資の成功法と記載されています。
結論だけみると、他の本と同じですが、詳細の部分をみると、個人的に
他の本ではあまりみない内容も記載されていました。
・債券投資について
・投資方針の基本となる見直し
・己自信を知れ
債券投資については、一般的に安定しているので、年齢とともに債権の割合を増やすことを推奨している本も多いですが、この本ではリターンが少なすぎるため過剰な心配を軽減するためのコストでしかないとして、推奨はしてないようです。
ただし、人によっては、それを理解していても、安定性が欲しい場合など、自分にあった投資計画をしっかりと作成した上で債券投資を行うことは問題ないとしています。
投資方針の基本となる見直しについては、積み立てを開始したら、あとはほっとくことを推奨している本もある中で、この本では、5~10年に一回は、自分の総資産、支出目的、投資経験、リスク許容度、どのくらいの期間投資を続けるかなどについて見直すとよいとしています。
これは、自分の長期の目標と日々の投資に対する実践が連動しているか確認する必要があるためとしています。
己自信を知れについては、「自分自身を知る」ことで、自分にとって何が本当の意味での成功なのかを確認する必要があるということです。
投資をする際は、できるだけ時間をかけて、自分のことを、そして投資家としてどのようなことを感じ、行動するかを知るべきとしています。
そうしなければ、理性で感情をコントロールできず、後悔につながる大きな失敗行動を投資の際にしてしまうということです。
上記以外にも、インデックスファンドや長期投資において大事なことを数式を使わずに、たとえ話や多くの事例を用いてわかりやすく説明されているので、これから投資を始める人や、長期投資について基本が学びたい方にはおすすめの本です。
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