今回紹介する本は山口貴大さんの著書である「年収300万円FIRE 貯金ゼロから7年でセミリタイアする「お金の増やし方」」です。
著者の山口貴大さんはライオン兄さんとして、YOUTUBEで発信をされていたり、金融・起業スクールも運用されている方です。
著者は8年間のサラリーマン生活を送っておられましたが、給料は上がらず、32歳時点でも年収は300万程度であったそうです。
そこから、金融や起業の本をむさぼり読み、起業し、その会社を売却、売却益を米国株中心に運用し、FIREを実現されたとのことです。
個人的には、32歳という今の私と同じ年齢で一念発起で勉強し、起業されたという点で尊敬かつ参考にさせていただきたいと感じました。
タイトルには「年収300万円FIRE」とありますが、実際には最初の2年で副業もして種銭を増やして米国のインデックスファンドに投資して7年でセミリタイアを目指そうという内容になっています。
私が特に参考になった点は下記です。
①投資と投機の違い
②相場サイクルを知る
③下落に備えて「現金クッション」を用意
①については、投資と投機の違いについては、なんとなくわかっていたものの、この本には、はっきりと「投機は機会にお金をなげること」で「投資は資産にお金を投げること」と書いてあります。
投機は、ビットコインなど、これから価格が上がりそうなものにお金を投げて、価格が上がったら売り抜けて売却益を狙うものであり、投資は株式など、持っているだけでお金を生んでくれるものだそうです。
著書は投機は絶対ダメではなく、やるならば資産の20~30%にとどめておくのがよいと結論づけています。
個人的には投機には興味がないので、これからも投資のみをひたすら続けていこうと思います。
②については、相場には「金融相場→業績相場→逆金融相場→逆業績相場→金融相場に戻る」というサイクルがあるそうです。
・金融相場
⇒景気は回復していないが、中央銀行の政策で株式市場に資金が流入して株価が上がる時期
・業績相場
⇒景気が回復し、株価がさらに上昇する時期
・逆金融相場
⇒中央銀行が金利を引き上げすぎたことにより、株式市場から資金が流出する時期
・逆業績相場
⇒株安による景気後退の時期
これらのサイクルがあることを知っていることで、長期投資が大事であり、仮に金融ショックが起こってもあわてて金融商品を売ることはなくなるそうです。
③については、FIRE後の話ですが、株式相場が上昇しているときは資産を売却し、下落しているときは別で用意しといておいた現金で生活費を賄うというものです。
過去に、米国株は暴落から暴落前の水準に戻るまでに、長い時で5年間かかったようなので、生活費×5年分は原因を用意しといた方がいいとのことです。
FIRE後の具体的な生活費の捻出の方法については、あまり考えていなかったので、大変参考になりました。
上記以外にもFIREに関する基本的なことが、具体的な数字を出して、また、わかりやすい図や表を用いて説明されているので、FIREを目指している方にはおすすめしたい本です。